いろいろな録音。

演奏会でやる曲が初めての場合はもちろんそうなのですが、何度もやった曲でも、やはりスコアを見直したり、色々な録音を聴いて勉強したりします。

最近はApple Musicに代表される音楽のストリーミングサービスが流行してきています。日本のレーベルは聴けないものが多いですが、海外のメジャーレーベルであるドイツ・グラモフォンやデッカなどのクラシックはかなりの数を聴くことができます。我らのように、色々な表現の録音を聴いて勉強したいという人にはうってつけで、非常に重宝しております。

今回の演奏会曲のようにベートーヴェンの交響曲となると録音の数も多く、オーソドックスで安定した演奏から、ちょっとびっくりするような表現の仕方をしているものまで、なかなか興味深いです。

聴いていて、同じようにやってみたい、と思うことはなくはないですが、それは僕らには無理な話であることも多いです。それよりも、色々な演奏を聴いていると、表現や奏法についてのヒントをもらえる、という感じが近いのかもしれません。

いざ自分が演奏する場になっても、指揮者の表現もそれぞれに違い、曲へのアプローチも様々です。また、自ら録音を聴いて発見したことから、今までできなかったことが解決したり、表現の幅が広がったり。

イメージが固定されてしまうのは怖いのですが、色々聴くことで、表現を楽しめる部分も広がったような気がします。

同じ曲であっても演奏するたびに新たな発見があるのはなかなか楽しいです。(S.O.)